'19 日光・宇都宮放浪(4)

…県道から路線バスに乗って、六道へ向かう。

 

六道は、宇都宮西部を通る三本の街道が交わる地点。

 

付近には、仏教の『六道』に掛けて閻魔堂がある。

 

f:id:ns4424:20190525130837j:plain

 

f:id:ns4424:20190525130936j:plain

 

1868年(慶応4)4月23日、この六道口で宇都宮城を守る旧幕府軍と、宇都宮城を奪還するために北上してきた新政府軍が激戦を繰り広げた。

 

その旧幕府軍側の戦死者を弔うための墓がある。

 

f:id:ns4424:20190525131051j:plain

 

f:id:ns4424:20190525131108j:plain

 

地元住民によって埋葬され、1874年に建てられた墓碑。

 

一方の新政府軍の戦死者は、近隣の寺に葬らている。

 

その寺の一つ、報恩寺。

 

f:id:ns4424:20190525131213j:plain

 

境内に入ると、大正6年に松方正義の銘が刻まれた『戊辰薩軍戦死者墓』や、薩摩・長州・大垣藩の戦死者を弔った『戦死烈士之墓』がある。

 

f:id:ns4424:20190525131329j:plain

 

f:id:ns4424:20190525131358j:plain

 

ここに、『官』と『賊』の差が見える。

 

ここだけでなく、宇都宮市内には戊辰戦争関連の場所があるのだが、それらは追々見に行こう。

 

六道交差点に戻り、宇都宮駅行きのバスを待つ。

 

その間に、近くにある宇都宮女子高校の卒業生を見かける。

 

今は三月、栃木は早いが、もうそういう時期なのだ。

 

再びバスで市街に戻り、東武宇都宮駅から宇都宮線に乗る。

 

六道口の戦いに先立って激戦があった、安塚へ向かう…。

'19 日光・宇都宮放浪(3)

・・・3月1日、放浪二日目、午前7時半頃に目が覚める。

 

朝の、宇都宮。

 

f:id:ns4424:20190512163939j:plain

 

まだ曇っていてすっきりとしないが、歩いているうちに晴れるだろう。

 

朝のとちテレを見ながら、前日に買ったおにぎりで朝食。

 

3月1日は、栃木県の公立高校の卒業式らしい。

 

地元に比べたら、結構早い。

 

今日は、昨日調べた戊辰戦争の史跡を巡る。

 

その前に、行っておきたい場所がある。

 

ここ数年の宇都宮滞在で、すぐ近くにあるのに気付かなかった。

 

そこは宇都宮市街にある、桜の名所。

 

毎年『桜紀行』を書いている身としては、押さえて置きたい場所だろう。

 

午前9時、チェック・アウト。

 

栃木県庁の裏手にある、八幡山公園に向かう。

 

県道から奥に入り、栃木県庁へ。

 

途中に見えた、宇都宮二荒山神社の杜。

 

f:id:ns4424:20190512164205j:plain

 

程なく行くと、栃木県庁に出る。

 

f:id:ns4424:20190512164255j:plain

 

大通りから一歩外れると、とても静か。

 

これは川越もそうで、人が集まっている所だけを歩いていたら、その街の本当の姿は分からない。

 

だから放浪に出た時は、なるべく郊外も歩く事にしている。

 

県庁の脇を抜けると、八幡山公園に到着する。

 

f:id:ns4424:20190512164405j:plain

 

f:id:ns4424:20190512164423j:plain

 

宿からは、県庁の建物に遮られてよく見えない。

 

宿から徒歩で10分程度で桜の名所に行けるのだから、不覚だった。

 

坂を上った先に、桜の広場がある。

 

f:id:ns4424:20190512164548j:plain

 

折角だから桜紀行で訪れたいが、桜の都合に合わせるのは難しい。

 

これからは、毎年チェックして行こう。

 

宇都宮タワー。

 

f:id:ns4424:20190512164638j:plain

 

八幡山公園には、小さい動物園が併設されている。

 

そこには世界最大のネズミ、カピバラがいる。

 

f:id:ns4424:20190512164735j:plain

 

更に奥へ行くと、八幡山公園の名の由来になっている、塙田八幡宮が鎮座する。

 

f:id:ns4424:20190512164829j:plain

 

塙田八幡宮は、宇都宮城主だった奥平氏が、宇都宮城の北の鎮護として建立したか、元々あった社を八幡宮として再建したとされる。

 

祭神は、誉田別命

 

社殿。

 

f:id:ns4424:20190512164929j:plain

 

この一帯は静かでいい場所なので、餃子を食べに行ったついでに立ち寄って、一息つくのもいいだろう。

 

再び県道に出て、朝の二荒山神社へ。

 

f:id:ns4424:20190512165017j:plain

 

宇都宮パルコ。

 

f:id:ns4424:20190512165104j:plain

 

営業終了の報から一夜明け、昨夜には無かった『閉店フェス』の看板が掲出されている。

 

f:id:ns4424:20190512165230j:plain

 

県道を渡って反対側からバスに乗り、本日最初の目的地の『六道(ろくどう)』へ向かう…。

'19 日光・宇都宮放浪(2)

宇都宮駅から、ゆっくり徒歩で宿に向かう。

 

全く止む気配のない雨の中を、毎年の定宿へ。

 

バスの本数が多くて便利な西口だが、バスに乗ると宿入りの時間が早すぎる。

 

一年ぶりの宇都宮市街を時々休みながら、ゆっくり、ゆっくりと歩く。

 

午後1時半、東武宇都宮駅がある東武百貨店に到着。

 

レストラン街の蕎麦屋で、遅い昼食をとる。

 

百貨店の中の本屋を覗いてから、午後2時過ぎに宿入り。

 

 

f:id:ns4424:20190429192552j:plain

 

もう何年も泊っているので、すっかり落ち着く。

 

夕方まで、しばしの仮眠…。

 

午後6時前に起きて、栃木テレビを出す。

 

夕方の『とちテレニュース』のトップニュースを見て、衝撃を受ける。

 

『宇都宮パルコの5月いっぱいでの営業終了を正式決定。』

 

前々から何となく噂が出ていたが、現実になってしまった。

 

これからの宇都宮市街は、どうなっていくのだろう。

 

ニュースを見てから、夜の宇都宮散策に出る。

 

宿から歩いてすぐの、東武百貨店のレストラン街にある健太餃子で夕飯。

 

f:id:ns4424:20190429192737j:plain

 

ここの餃子は、薄皮餃子。

 

個人的にはもう少し厚いほうが好みだが、お袋のリクエストにより薄皮の健太餃子をお土産にするので試食を兼ねる。

 

やはり、一人前では物足りない。

 

夕飯を終えて外へ、酒とつまみの買出しをしながら夜の宇都宮を歩く。

 

オリオン商店街。

 

f:id:ns4424:20190429192954j:plain

 

宇都宮の中心的な商店街。

 

ここを抜けると、宇都宮二荒山神社の前に出る。

 

f:id:ns4424:20190429193018j:plain

 

神社の向かいにあるのが、宇都宮パルコ。

 

f:id:ns4424:20190429193110j:plain

 

宇都宮に泊まるようになって、毎年見ている建物。

 

あと二ヶ月で閉店というニュースを見たばかりなので、余計に感慨深くなる。

 

もう、来年は無くなっているのか…。

 

二荒山神社に参拝し、鳥居前からしばらくパルコを見る。

 

まだ、雨は降っている。

 

結局、一日雨だった。

 

そのまま県道を歩いて、宿に戻る。

 

午後8時、栃木テレビを見ながら晩酌を始める。

 

今回は宇都宮の地酒、『四季桜』を頂く。

 

f:id:ns4424:20190429193236j:plain

 

地方に行った時には、地元のローカル局を見るのが楽しみ。

 

旅に出ているのに在京キー局と同じ番組を見ても、変わり映えがしない。

 

だから、川越に泊まる時は『テレビ埼玉』を見ている。

 

晩酌をしながら、明日の放浪の計画を練る。

 

宇都宮近辺の、戊辰戦争に関するポイントを探し、三箇所をピックアップ。

 

午後10時、就寝…。

川越...。


f:id:ns4424:20190426100637j:image

 

...まるひろの、屋上遊園地の閉園が決まった。


埼玉にいた頃からの見慣れた風景が、またひとつ無くなってしまう。


それが時の流れだろうが、何とも寂しい限り。


観覧車越しに夕焼けは、あと何回見れるだろうか...。